紺谷美粧院 こぼれ話

「パーマネント 事始め」で、パーマネントは偶然に神戸の紺谷美粧院(神戸美粧倶楽部)に伝わったことや、その料金が超高額だったことを紹介しました。

その高料金ぶりを物語るエピソードを。

昭和に入って間もないころの話です。
紺谷美粧院のパーマネントウエーブはその技術もさることながら、欧風の豪華な造りの店構えが関西で評判になっていました。

その評判を聞きつけた、当時人気スターだった某女優さんが京都から、わざわざ訪れたときのことです。女優さんは仕上がった髪型に大いに満足し、10円を出して「お釣りはいらないわよ」といったのはいいのですが、紺谷美粧院のパーマネント料金は30円。とんだ赤ッ恥をかいた、というお話です。

当時の30円というと、いまなら20万円以上になります。当時の大卒のサラリーマンの月給は40円ほど。いまなら30万円から40万円程度でしょうか。それから逆算すると、いまなら20万円を下りそうにありません。パーマネントは高嶺の花、この金額を払える女性はそうはいません。やはり、パーマネントの普及は国産機の誕生を待ってからになります。

丘圭・著