髪結風景 日下部金兵衛

『日下部金兵衛アルバム』より。撮影年不明。

日下部金兵衛さんは明治から大正にかけて活躍した写真家。
天保12年(1841)-昭和7年(1932)、山梨県出身。
幕末、来日したフェリーチェ・ベアト(イタリア人)に写真術を学び、明治13年(1880)に横浜・弁天通りに「金幣写真館」を開業し、大正7年(1918)引退。

撮影年不明。日本髪は、江戸後期から明治、大正、昭和初期にかけて広く結われています。
髪結の女性は年配の女性が多いが、写真の女性は若い。おそらく演出写真でしょう。結っている髪は島田髷。鏡に客の顔が映り込んでいますが、演出写真だからと思われます。
遊郭に出向いて遊女の髷を結う「髪結風景」が多いが、この写真は周囲に置かれた什器から、遊郭ではなく、市井の富裕家庭に出向いて結っているようです。

丘圭・著